に投稿 — コメントを残す

R5・R6でLP-E6NH:4K録画は何分持つか、過熱と予備電池の組み方

結論から言うと、LP-E6NH一本でEOS R5またはR6の4Kを連続録画すると、通常はおよそ60〜90分の範囲に収まります。ただし実際の撮影のほとんどでは、電池切れより先にボディの過熱警告が出ます。したがって、どれだけ録れるかを決めるのは電池の本数ではなく、放熱のリズムです。言い換えると、予備電池の目的は「一日中もたせること」ではなく、「冷まして復帰するたびに、満充電の電池がすぐ一本用意されている状態」を作ることです。

以下、消費電力の構造、実際の時間の範囲、過熱の仕組み、そしてそのまま実行できる予備電池の段取りを分けて説明します。

R5 / R6の電力はどこに消えるか

この二台の消費構造は一眼レフとはまったく異なり、電気はシャッターに食われるのではなく、動き続けるシステムに食われます。

  • センサーとプロセッサが常時稼働:ミラーレスには光学ファインダーがなく、電源を入れれば動き続け、待機中も電力を消費します。
  • ボディ内手ブレ補正:IBISは長時間動くと着実に電力を消費し、手持ちの動画では特に顕著です。
  • モニターとファインダー:高輝度のモニターや高リフレッシュのEVFは、過小評価されがちな消費項目です。
  • エンコードと書き込み:高ビットレート、高フレームレート、LogやRAWはプロセッサ負荷と記録媒体への書き込み電力を大きく上げます。
  • 無線とネットワーク:Wi-FiやBluetoothをつなぎ続ける、あるいは撮影しながら転送すると、継続的に電力を引きます。

同じLP-E6NHが、静止画では数百から千枚以上もつのに、動画では一時間余りしかもたないのはこのためです。電力密度がまったく違います。

実際にどれだけ録れるか:場面別の範囲

公式の値は標準条件での参考値で、実撮影では使い方に応じて割り引く必要があります。一般的な構成では、次の範囲を目安にしてください。

撮影場面 LP-E6NH一本のおおよその時間 主な変動要因
1080p / 低ビットレート4K、常温、手ブレ補正オフ、モニター撮影 約80〜100分 ビットレート、モニター輝度
4K高ビットレート、手持ちで手ブレ補正オン、常温 約60〜80分 手ブレ補正、エンコード負荷、温度
4K高フレームレートまたはLog、夏の屋外 約45〜70分。しかも過熱で早く中断しやすい 放熱、フレームレート、環境温度
インターバル撮影 / タイムラプス、長時間の電源オン 電源オンの合計時間で決まり、シャッター回数ではない 待機消費、モニター点灯時間

これらの数字は桁感の参考であって、保証値ではありません。同じ機体でも室温、ファームウェア、記録カードによって差が出ます。ご自身のボディの挙動を基準にしてください。

過熱が電池切れより先に来る理由

R5とR6は、フルサイズセンサー、五軸手ブレ補正、放熱構造を限られた筐体に収める必要があり、高ビットレートの長時間録画では熱の蓄積が電力消費より速くなることが多いのです。現れ方は通常、黄色の温度表示が出て、録画可能時間が短くなり、最後に強制停止という順です。

これは二つのことを意味します。第一に、電池を多く持っても一回の連続録画時間は延びず、「一日の総録画量」が延びるだけです。第二に、冷まして復帰する効率が実質的な生産量を決めます。風通しの良い日陰に置く、バリアングルモニターを開く、ボディへの直射日光を避ける。このほうが電池を一本多く買うより、その日の素材量を増やせます。

インタビューやイベント記録のように長回しが必要な場面が主力なら、一カットを20〜30分以内に収め、二台体制や分割撮影で一度の長回しを避ける方法も検討できます。分割は記録カードと電池の瞬間的な負担も下げられます。

予備電池の段取り:三本のローテーション

一日の撮影量から見積もると、半日の軽い撮影なら二本で足り、終日のイベント記録なら三本を起点にするのがよいでしょう。ローテーションは次のとおりに進められます。

  1. 出発前に全部を満充電にし、1/2/3と番号を振ります。番号があれば交換時に「この一本は満充電だったか」と迷わずに済みます。
  2. ボディには常に一本を入れ、バッグの電池は日陰に置きます。夏は車内や直射日光の当たるカメラバッグに置かないでください。高温は劣化を速め、放電特性にも影響します。
  3. 残量が20%〜30%になったら交換し、自動電源オフを待ちません。残量の終盤は電圧降下が高ビットレート録画の安定性に影響します。撮影の途中で切れるより、早めの交換が安全です。
  4. 外した電池はすぐに充電しないでください。温度がほぼ室温に戻ってから充電すると、サイクル寿命を明らかに延ばせます。
  5. 主力の補充電はボディ充電ではなく座充で行います。ボディのUSB-C充電は緊急時向きで、長時間の連続録画では充電しながらの撮影が余分な熱を生みます。

充電器の具体的な選択はLP-E6NHカテゴリページの座充比較をご覧ください。撮影にSonyのボディが混ざるなら、システムをまたぐ予備電池の考え方はソニーFZ100電池の関連説明が参考になります。低温での容量低下の理屈は共通です。

LP-E6Pを検討すべきとき

EOS R5 Mark IIを使っている場合、R5 / R6とは事情が変わります。あのボディは持続放電電流への要求が高く、LP-E6NHは装着も使用もできますが、一部の高ビットレートや高速連写のモードでは制限が出ることがあります。この点はLP-E6Pカテゴリに別途まとめてあります。R5とR6のユーザーは、このために電池を替える必要はありません。

サードパーティの代替品については、YOのようなブランドはLP-E6NHと同じ仕様帯で純正より明らかに安い価格を実現できることが多く、三本目、四本目の補充用に向いています。主力は純正を推奨します。特に低温や長時間の高負荷で使う現場ではなおさらです。

よくある質問

LP-E6NH一本で4Kを録ると40分余りしか持たないのは、電池が壊れているからですか?

まず使用条件を確認してください。ボディ内手ブレ補正を入れているか、高ビットレートやLogか、室温が高くないか、モニター輝度を最大にしていないか。これらがすべて「最も電気を食う」組み合わせなら、40〜60分は正常な範囲です。同じ条件で新しい電池のころより明らかに短い場合に、劣化を検討してください。

モバイルバッテリーで充電しながら録画できますか?

R5 / R6はUSB-C PD給電に対応し、長時間の録画やインターバル撮影でボディ内電池の消耗を減らせます。ただし「充電しながら録画」を安定して成立させられるか、どの程度の電力が必要かは、ボディの機種、ファームウェア、充電器のプロトコルによって変わります。ボディの説明を基準にしてください。高負荷の録画では同時充電が余分な熱を生み、かえって温度制限を早く招くことがあります。

二本の電池で一日のイベントを撮れますか?

軽い撮影なら足りますが、終日の高強度の動画には足りません。経験上、連続録画の場面では「一時間につき一本」のペースで用意し、さらに一本の余裕を残すことをおすすめします。予算が限られるなら、ボディ充電を繰り返して無理をするより、サードパーティ製の電池を一本多く買うほうが現実的です。

電池を長く使わないときはどう保管しますか?

五割前後の残量にして、冷暗で乾燥した場所に置き、数か月ごとに一度充電します。長期の満充電や長期の空充電での保管は、どちらも容量の劣化を速めます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です