結論としては可能ですが、次の2つを分けて考える必要があります。ひとつはボディの Type-C 端子から、装着したままの NP-FZ100 を充電する方法。もうひとつは取り出した電池を USB 充電座に載せて充電する方法です。前者はボディ側が USB 給電・充電に対応しているかで決まり、α7 IV、α7S III、α7R V、α9 III、α1、FX3、α7C II など比較的新しい機種で対応例が多く、古い機種では対応状況が異なります。後者はボディを問わず、FZ100 に対応した USB 充電器であれば使えます。ボディ充電の利点は持ち物が減ることで、代わりに充電中はそのボディで撮れない点と、速度がボディと電源の両方に左右される点が制約になります。
2種類の「USB 充電」の違い
- ボディ直接充電:Type-C ケーブルをボディに接続し、内部の回路で電池を充電します。ファームウェアとハードウェアの両方の対応が必要で、充電中はボディが占有されます。
- USB 座充電:取り出した電池を USB 入力対応の充電器に載せ、スマートフォン用アダプター・モバイルバッテリー・車載充電器から給電します。ボディを選ばず、FZ100 系ならどの機種でも使えます。
お使いのボディが USB 充電に対応していない場合でも、後者の構成にすれば「USB ケーブルだけで運用する」利便性は得られます。選び方は 充電器の選び方 をご参照ください。
ボディ充電の実際。3つの特徴
- 手軽だが時間はかかる:ボディ内部の充電回路は電流が控えめな傾向があり、2280mAh / 約16.4Wh の電池を満充電にするには数時間を見ておく必要があります。急ぐなら充電座のほうが有利です。
- 電源側に左右される:出力の小さいアダプターやパソコンの USB 端子ではさらに遅く、残量の低下を緩やかにする程度にとどまることもあります。モバイルバッテリーでも、出力が足りなければ充電が始まらない場合があります。
- ボディが塞がる:充電中はそのカメラで撮れません。電池を順に交代させる運用では、かえって効率が落ちます。
位置づけとしては、帰宅後や宿泊先で就寝中に充てる、あるいは撮影の合間に補う応急用途に向きます。「撮り終わったらすぐ満タンにして出かける」というペースには向きません。
ボディ充電に頼らないほうがよい場面
- 1日に2〜3本を交代させる現場。充電座なら撮りながら別の1本を充てられますが、ボディ充電ではそれができません。
- ボディが熱を持っているとき。撮影後は余熱があるため、充電を重ねると熱がこもります。冷ましてからにしてください。
- 長時間収録や配信で外部給電を使う構成。給電の考え方が異なるため、専用の構成を検討します。
- 出所のはっきりしない充電アダプターや、傷んだケーブルを使う場合。電圧の不安定さと線材の不足は避けたい要因です。
撮りながら給電する場合
一部のボディは外部電源からの給電に対応しており、Type-C を接続すると外部電力を優先して使い、電池の放電を止めたり同時に充電したりできます。固定機位の配信やインターバル撮影には有効な方法です。ただし連続給電中はボディと電池の両方が発熱し、高負荷の長時間収録では熱保護が働くことがあります。途切れさせたくない収録では、ダミーバッテリーと AC アダプターの構成のほうが安定します。
移動時の電源構成の考え方
外出時にまとまりがよいのは、USB 入力対応の充電器+モバイルバッテリー+信頼できる Type-C ケーブルの組み合わせです。「取り出した電池を充てる」用途を1つの構成でカバーできます。旅行では軽い USB 充電器を1台追加するほうが、コンセント式の充電座をもう1台増やすより融通が利きます。車載・モバイルバッテリー運用の詳細は 車載とモバイルバッテリーの給電 にまとめています。
ボディ充電を使うときの注意点
- ボディが USB 充電・給電に対応しているかを取扱説明書で確認する。
- 仕様のはっきりした充電アダプターとケーブルを使い、傷んだケーブルは使わない。
- 充電中は風通しを確保する。カメラバッグや布団の中での充電は避けます。
- ボディや電池が明らかに熱いときは充電を中断する。発熱の判断は 充電中の発熱の目安 をご参照ください。
- 長期保管は残量 40〜60%、3か月ごとに補充電。ボディに挿したまま長期保管しない。
よくある質問
ボディ充電で電池が傷むことはあるか
ボディ側に充電管理回路があるため、通常の使い方で電池を余分に傷めることは考えにくいです。寿命に影響するのは熱の蓄積と長期の満充電放置であり、この2点を避けるほうが効果があります。
モバイルバッテリーで充電すると残量が増えないのはなぜか
入力電力がボディの待機や撮影の消費に届いていない状態です。低下を緩やかにしているだけで、充電はほぼ進んでいません。出力の大きなモバイルバッテリーに替えるか、電池を取り出して USB 充電座を使ってください。
すべてのソニー機で Type-C 充電ができるか
できる機種ばかりではありません。α7 III や α7R III などでは充電条件や電力に違いがありますので、取扱説明書で確認してください。判断しにくい場合は USB 充電座のほうが確実です。
ボディ充電に急速充電アダプターは使えるか
使えます。ただし実際の電流はボディ内部の回路が決めるため、速度が大きく上がるとは限りません。得られるのは主に給電の安定性です。
どの充電方法でも、電池そのものの状態が前提になります。NP-FZ100 互換バッテリーは公称 2280mAh / 7.2V / 約16.4Wh、単電池 2,684円、1電1充 3,440円、2電1充 5,511円。容量を増やすなら TNP-FZ100(2400mAh/約17.3Wh) の 2,948円/3,704円/5,988円です。ソニー純正の NP-FZ100 は1万円前後からとなります。旅行時の本数と収納は別の記事にまとめています。まとめ仕入れは 卸・まとめ買いのご相談 へ。100個以上は別途お見積りです。