結論から言うと、ZV-E10でTNP-FW50を使い4KのVlogを撮る場合、連続録画は通常60〜80分の範囲に収まります。「撮って、止めて」を繰り返す実際のVlogのリズムで見ると、1本でおよそ90〜110分分の素材をまかなえます。2本あれば、1人で1日撮る大半のケースは足ります。ただし終日4K、外部モニター併用、さらにUSBでスマートフォンへ給電までとなると、2本では厳しくなります。ZV-E10の電池室はNP-FW50規格で、A6000シリーズと共通です。ここは疑う必要はありません。
以下に示すのは確定値ではなく範囲です。実際の稼働時間は温度、液晶輝度、手ブレ補正の有無、カードの速度に大きく左右されます。計画を立てるための目盛りとして使うほうが、特定の分数を覚えるより意味があります。
この機種が写真より動画で電気を食う理由
写真は断続的な負荷です。ピントを合わせ、露出を決め、書き込み、そして待機。動画は持続的な負荷で、撮像素子は読み続け、エンコーダーは計算し続け、液晶は点き続けます。4Kはデータ量がさらに多く、オーバーサンプリングの処理も加わります。本体の温度が上がっても、録画を維持するために消費電力は下がらず、むしろ高いまま保たれます。
ZV-E10にはVlog特有の消費項目もあります。バリアングル液晶の常時点灯、上部のマイク、無線接続、そして自分を構図に入れるために動き続ける顔・瞳検出です。ひとつひとつは小さく見えても、重なれば十数分から二十分の差になります。
念のため書いておきます。ZV-E10が使うのはNP-FW50で、NP-FZ100ではありません。同じ系列でもA6600やA7 III以降はFZ100に変わっており、電池室の寸法がまったく違います。入れ替えはできませんし、ケースのスロットに無理に押し込むのも避けてください。
撮り方別のおおよその稼働時間
| 撮影方法 | 1本あたりの目安 | 説明 |
|---|---|---|
| 4K 25p/30pの連続録画 | 60〜80分 | 夏の高温時は下限寄り。過熱で中断することがある |
| 1080pの連続録画 | 90〜120分 | エンコード負荷が低く、制限がかかりにくい |
| 混在撮影(3分撮って1分休み) | 100〜120分の素材 | 止めても電源を切らないと消費は続く |
| 写真のみ | 約300〜400枚 | FW50の通常水準と同じ |
| 電源オンで待機のみ | 3〜5時間 | 液晶が点きっぱなしだと明らかに短くなる |
表の中で「混在撮影」の行が実際のVlogにもっとも近い状態です。1日に3時間撮ったと思っていても、実は電源を入れたまま待機していた時間が長く、電池は録画ではなく待機に食われている、ということがよくあります。
2本で足りるか、撮影日のタイプ別に計算する
- 街歩き、1本のVlog(素材1〜2時間):1本で足り、2本目は保険です。この場面は止める時間が多く録画が短いので、1本でも1目盛り残ることがよくあります。
- 終日のイベント、展示会、結婚式の追いかけ(4〜6時間):2本で足ります。昼にコンセントを探すかモバイルバッテリーで一度足せると、さらに余裕が生まれます。
- 旅先で1日中(8時間以上):2本では厳しめです。3本にするか、PD対応のモバイルバッテリーを持って昼休みに充電してください。
- インタビュー、長回しの口述(1本30分以上):4Kでは2本で2〜3本分しかもちません。交換のタイミングを事前に決めておき、相手が肝心なことを話している最中に交換しないようにします。
2台体制で、どちらもA6000シリーズかZV-E10なら、電池は完全に共用できます。その場合はDR-FW50の2スロット充電ケースで夜に2本まとめて充電するほうが、充電器を2台並べるより手間が少ないです。
同じ電池を長く持たせる5つの動作
- 液晶の輝度を手動にし、中程度で固定する。自動輝度は屋外で最大まで上がります。
- Wi-FiとBluetoothの転送を切り、帰ってから送る。撮りながらの転送は隠れた大食いです。
- 再生を減らす。再生はデコードし、カードを読み、画面を点けるので、Vlog撮影でもっとも見落とされる消費動作です。
- 電子手ブレ補正は必要なときだけ入れる。強めの補正は画角を切り取り、処理負荷も増やします。固定機材やジンバル使用時は切ってかまいません。
- 半押しでピントを合わせ続けない。追従を続けるということは、モーターと検出が動き続けるということです。
これらを合わせると、通常は1〜2割の時間を捻出できます。電池を1本増やすより軽く済みます。
充電の段取りをどう組むか。YO TNP-FW50は本体にType-Cポートを備えており、これが純正とのもっとも実用的な違いです。充電器を持たず、スマートフォン用のアダプターとケーブル1本で、飲食店でも車内でも充電できます。USB-C入力は通常5Vの区分で、具体的な電流は電池内部が管理し、満充電になれば自動で止まるので、時間をにらんで抜く必要はありません。
ZV-E10はUSB給電に対応しており、理論上は充電しながら撮影できます。ただし長時間の4Kと充電が重なると発熱も重なり、夏は過熱保護が働きやすくなります。使うのは1080pかインターバル撮影にとどめることをおすすめします。確実なのは「充電しながら撮る」ではなく「電池を交換する」ほうです。外した1本をすぐ挿して循環させてください。
夜にホテルへ戻ったら、その日に使った電池をすべて充電ケースに入れ、寝る前に挿しておけば、翌朝は満充電で出られます。この「当日リセット」の習慣は、どんな節電テクニックより効きます。機種の適合はTNP-FW50のカテゴリーページでもう一度確認できます。
よくある質問
ZV-E10でNP-FZ100は使えますか?
使えません。ZV-E10の電池室はNP-FW50用に設計されており、FZ100は体積が大きく入りません。逆にA6600はFZ100を使うので、FW50を入れることもできません。
1本で20分のVlogを1本撮り切れますか?
通常は可能です。20分の4K素材はFW50にとって3分の1程度の消費で、残りはつなぎのカットを撮ぎ足すのにも足ります。
冬の屋外では稼働時間がどれくらい落ちますか?
低温では使える時間が通常2〜3割減り、極端な低温ではさらに減ります。予備電池を体に近いポケットで温めるのが、もっとも効果的な対策です。
サードパーティー電池はボディの保証に影響しますか?
適切なサードパーティー電池を正常に使う限り、通常はボディの保証に影響しません。ただし電池の異常が原因でボディが壊れた場合、責任の切り分けが難しくなります。保護回路を備え、外装の作りが整った製品を選ぶほうが確実です。